科学の世界において、「IQが高い人は健康的である」というデータが、昔から幾度となく確認されています。
IQが高い人ほど病気にかかりにくく、寿命が長い傾向が報告されていて、僕個人としては「IQが高い人は客観視できるし、健康へのアプローチも巧みなのだろうなぁ~~…。」って思っていたりします。ただ、IQが高い人が健康的である理由が明確ではなく、「なぜ、IQが高い人は健康なのか?」を深掘りした研究がありますので、今回はそれをご紹介していきます。
どうぞ、よしなに…。
高IQと健康的な身体の関係性
これは2022年に出た論文でして、この研究は、SHAREという有名な健康調査を用いたものとなっております。
10,996名の参加者を13年かけて調査したデータから、IQと健康との関係性を追究しております。
このデータによって得られた結論ですが、それが以下のとおりとなっております。
- 「IQが高いほど健康である」という仮説は、従来通りここでも支持されており、認知機能のスコアが高い人は、慢性疾患や症状の割合が低かった。
- 喫煙、アルコール摂取、BMI、職場環境などの要因は、高IQが健康であるという理由とは関係性がなかった。
- IQと健康の双方に関係する唯一の変数は「運動不足」だった。これらの知見は、国や文化を超越して一貫性があった。
すなわち、このデータから察するに、IQが高い人ほど健康的なのは「運動をよくするからである」というわけで、それ以外の要素は、ほとんど関係ないようですね。
この研究の注意点としては、参加者の知能を50歳以降に計測しているところ。
さらに、当初の参加者の2/3が研究から脱落しており、データにバイアスがかかっている可能性が十分にあり、それが今回のデータの限界かと思われます。そのあたりをご留意していただきたいですが、ひとまず「IQが高い人ほど運動をしていて、その恩恵で健康でいられるかもしれない」ということでしょうね☆