筋肉を鍛えるには、当然ながらキチンと追い込む必要があります。
「俺はシッカリと追い込んでいるゼ!」と強い気持ちを持っていることは素晴らしいことですが、果たして本当に追い込んでいるのでしょうか?
本人の中では追い込んでいるとつもりでいても、実は、もっと追い込める可能性があることがあるのです。
今回は、そんな筋トレの奥深い話をしていきますので、筋トレの知識として落とし込んでいってください。
自己選択による筋トレの最大負荷について
これは2022年に出たメタ分析でして、過去のレジスタンストレーニング研究から18件のデータをまとめたもので、合計368名の参加者のデータを調査したものとなっております。
ここでピックアップした調査は、大体において参加者に好きな筋トレの負荷を選ばせていています。
たとえば、
- 「このエクササイズを10回1セットでおこなってください。負荷については個々人の好きな重量でかまいません」
- 『自分で「納得できる筋トレができた!」と実感できる重量を選択してください』
と指示しております。
結果なのですが、参加者が平均して1RMの53.14%の負荷を選択していたということがわかりました。
この結果については、トレーニング経験や年齢、性別、1RM テストのタイミング (選択した負荷 RT セッションの前後)、セット数、反復回数、下半身と上半身のエクササイズによる緩和効果はほとんどなかったとのこと。参加者は、より低い反復回数が指定されている場合はより重い負荷を選択する傾向があり、その逆も同様なそうです (重い負荷を選択しても、十分なセット数をやらないから、筋トレのボリュームが少なくなるということ)。いわば、真の実力の半分くらいしか筋トレに費やしていないことになります。
総じて人間は自分に甘くなってしまい、周囲の目がなかったら成長しづらい選択肢をとりやすいようですね…。