「孤独は健康を害する!」が常識となっている昨今、希薄になっているとされる人間関係の大切さを謳われています。
とはいえ、人によっては「人付き合いは苦手…」や「そこまでして人付き合いをしたくない!」という主張もあります。
各々の性格がありますし、僕自身、メンタルすり減らしてまで人付き合いをすることはないと思っています。なにより、人付き合いは多すぎても健康を害するというデータが出てきていますので、尚更、無理をする必要はないでしょうね…。
今回のブログを参考に、人間関係を改めてみては、いかがでしょうか?
社会的接触の頻度と健康の関係性
これは2020年に出た、2つの観察研究で構成された研究となっております。
2つの研究の大まかな概要をまとめると、
■研究1
ESS (欧州社会調査:ヨーロッパ 37ヶ国の人々の信念、価値観、幸福を調査する大規模な国際調査)のデータを使ったもので、392,195名のデータ ( M 年齢= 48.23、SD 年齢= 18.50、男性 46.3%) から、友人や家族と付き合う回数と健康レベルを比較する。その結果、他人とふれあう回数が増えるごとに健康になる傾向が確認されたが、社会的な接触の頻度が週に数回になったあたりからプラス効果はほとんどなくなり、健康の改善効果はなくなった。
■研究2
SOEP(ドイツ社会経済パネル2018 ; バージョン 34:1984 年からドイツで実施されている全国を代表する年次パネル調査)49,675名のデータ (1897 ~1996 年生まれ、平均誕生年 = 1962 年、47.2% が男性) を使用し、対象者全員のコミュニケーションレベルと死亡リスクの関係を14年の追跡調査で評価する。その結果、「毎日のコミュニケーション」は「月1回のコミュニケーション」と比較して健康や長寿の効果と相関しなく、「1日に1回以上の交流頻度」を超えると、むしろ死亡リスクが高まる傾向が見られた。
以上のことから、孤独も健康を害するものの、過度の人付き合いも健康を害することがわかったようです。
特に、友人や同僚、隣人との接触が1日に何回もあると、死亡リスクが月1回の接触よりも8%増加するようです(まあ、何となくわかりますw)。
といっても、まったく接点をもたないよりも月1回会っていれば死亡リスクが10%減少するので、月1回くらいがちょうどいいのでしょう。というか、社会人の場合、単純に毎日会っている時間なんてないですし…。
この研究内では、人付き合いを増やし過ぎると健康を害する理由は不明としています。
個人的な感想ですと、過度なコミュニケーションで対人ストレスが増えるという、単純な理由かもしれません☆