皆さんは、「プラトー」に陥ったことがありますか?
プラトーとは、
〘名〙 (plateau 「高原、台地」の意) 心理学の用語の一つ。作業や学習の進歩が一時的に停滞し、練習曲線が伸びなやみ水平になる状態。
-コトバンクより引用
というものです。
どんなものでも、勢いよく成長していっている実感があるものの、ある日突然、成長が止まったかのような感覚になってしまうことがあります。筋トレでもそのような現象が現れまして、イマイチ筋肉が成長しなくて悩んでしまう方がいると思います。今回は、そんな「筋トレの成果が上がらないとき、どういう行動をとった方が良いのか?」について、解説していますので、よろしくお願いします♪
筋トレにおける「プラトー」の打開方法
これは2022年に公開された観察研究で、主に
- プラトーがいつ頃から起きるのか?
- プラトーを打開する方法があるのか?
ついて調査してくれています。
調査の内容ですが、男女14,690名(平均年齢は48±11歳)の参加者を対象に、全員を6~8年間ほど追跡して筋力向上の変化をチェックしたものとなっております。参加者は全員、同じトレーニングプログラムを受けており、 トレーニングの頻度は週に1回だけとなっております。
トレーニングメニューですが、
- チェストプレス、ラットプルダウン、レッグプレス、クランチ、バックエクステンションなど。
- 全期間(6~8年間)において、1エクササイズにつき 1週間あたり1セットという「最小量」の筋トレをおこなう。
- トレーニングの負荷は4~6レップ後に限界が来るようなレベルに設定している。
最小限のボリュームでいつプラトーが発生するかがわかれば、いつ、どのようにトレーニングを変更すればプラトーを打開できるかの方針がみつかるかもしれないということですね!
調査していった結果、次のことがわかったそうです。
- 調査開始直後、参加者全員が大きく筋力が向上したものの、30週を経過すると、その向上率は急激に減少した。 ただし、筋力の向上は全期間を通じて 確認されている。筋力変化のパーセンテージに、男女間に有意差がほとんど確認されなかった。
- 若年者は高齢者よりもレッグプレスの筋力がわずかに増加する傾向があったものの、 その他のトレーニングメニューについては、年齢による筋力差はごくわずかだった。
といったことから、おそよ30週目からプラトーが起きてしまうことがわかったそうです!
そして、プラトーの打開方法ですが、残念ながら、今回の調査では明確な解決策がわからなかったそうです…。
とはいえ、今回の観察研究で引用されている文献を参考にしていくと、次のような対策を立てることができそうです。
■疲労感が強すぎた状態でプラトーが起きた場合■
オーバーワークで筋トレの効果が出にくくなっていると考えられます。
なので、筋トレの負荷を落とすか、1~2週間の休養をとるのがいいのかもしれません。トレーニングに復帰するとき、すぐに元の状態に戻すのではなく、 少しずつ量を増やしていくのがいいでしょう。1~2週間ぐらいであれば、 筋トレを休んだとしても、筋肉の低下はごくわずかなので心配する必要はありません。
■セット数が少ない状態でプラトーが起きた場合■
単純に筋トレボリュームが少ないだけです。
この場合は、単純に1つのエクササイズのセット数を10~20%ずつ増加していけば、プラトーを打開することでできるかもしれません。
■1回のセット内で限界まで追い込みすぎた状態でプラトーが起きた場合■
1回のセットで限界まで筋肉を追いこんでいる場合も、 うまく負荷が増やせない可能性があります。
この場合、1セットの回数を2〜4回ほどできる余力を残しておき、 その余力でセット数を増やしていきます。 この場合は、同じ負荷をしばらく維持していき、数週間はセット数またはレップ数を増やすことを目指します。セットまたはレップの基準を満たしたら、負荷を上げていきます。
■トレーニングメニューの種類が少なすぎるせいでプラトーが起きた場合■
いつも決まったようなトレーニングばかりでも、プラトーが起きる可能性があります。
1回のセッションでトレーニングメニューが少ない場合は、 様々な筋肉を強化できるよう、エクササイズの種類を十分に増やしてみるのがいいかもしれません。たとえば、 いつもスクワットをしているなら、レッグプレスを追加してみるのも良いのかもしれません。
プラトーは、どんな人にも等しく訪れる現象なもので、それについて心配することはありません。
「なんだか、筋肉の成長を感じられないなぁ~~…」となったら、上記を参考に、いろいろと思考錯誤をしていくとよいでしょうね。プラトーが起きる原因は十人十色なので、「コレっ!!」といった打開策がないので、とにかく、トレーニングメニューを変えていくしかないでしょう。
僕なんか、同じトレーニングの種類を何度もやることがなく、種類を増やして身体を強化している所存です☆