「生の海藻を消化できるのは、日本人くらい」というくらい、日本人にとって海藻は身近な存在です。
そんな海藻ですが、「海藻って、ダイエットにおいて、かなり優秀な食材では!?」っていう話が出ておりまして、今回は、その解説をしていきます。正直なところ、なんとなく健康に良さそうな印象は、元々ある感じではありそうなんですけどね(笑)
どうぞ、よしなに♪
海藻と肥満関連の代謝について
これは2024年に出たメタ分析で、610名の男女(平均31~49歳)のデータをまとめた調査です。
参加者のほとんどが過体重または肥満だったそうで、分析の対象になったのがランダム化比較試験(RCT)11件で、うち3件の研究は日本がおこなったものとなっております。各々の調査内容ですが、サンプル数が25~97名だったとのことで、対象者全員が、海藻によってどれくらい健康になったかをチェックしてくれた内容となってます。
まず、結論を見ていくと、
- 海藻をたくさん摂取することで、BMIが下がる(-0.40)ことがわかった。大まかには、脂肪量が下がる(-1.5%)、総コレステロールが下がる(-7.7mg/dL)、もっと言えば、LDLコレステロールが下がる(-7.3mg/dL)ことがわかった。
- 海藻が上記のようなダイエット効果がある理由として、フコキサンチン、フコイダン、アルギン酸、フロロタンニンという成分の影響を与えている可能性がある。
- 海藻による健康効果は、8週間の実験によって確認された。
今回のデータを基に判断すると、海藻の摂取や海藻のサプリの服用によって、臨床的に意味がある段階までの脂肪量の減少やLDLコレステロールの減少を可能性にするようです。
海藻で脂肪とコレステロールが減る理由としては、難消化性多糖類(要は食物繊維)やポリフェノール、カロテノイドといった成分による影響だと推測されております。臨床効果までは認められないものの、食物繊維が肥満に有効だと考えられるデータは多数確認されていますので、今回の海藻によるダイエット効果も信用しても大丈夫そうです。
とはいえ、海藻は、脂肪やコレステロールをたくさん減らす、魔法の食べ物ではありません。
安全性という面では高いでしょうから、ダイエットに挑戦する方は、海藻を増やすという選択肢としては“アリ”といえるかもしれません。研究グループ間の潜在的なベースラインの違いが考慮されていなく、あくまで暫定的な推定値ではありますので、過度の期待は禁物です。また、注意点としては、海藻は重金属が多い傾向(たとえば、ひじきには、ヒ素が多く含まれてます)があります。なので、そういった点についても、どうぞお気をつけてください☆