前回は、東洋&現代医学におけるカゼ予防・対策をお伝えしました。
科学的に信ぴょう性の高いものや、古来より伝えられているものを取り上げたのですが、今回は“あまり効果的ではないのでは?”というカゼ予防・対策をお伝えしていきます。
「えっ?これってあまり効果がないの??」
みたいな意外なものもありますので、どうぞ、健康情報のアップデートをおこなってみてください♪
≪Contents≫
有効的では言いきれないカゼ予防・対策
以下のことは、科学的にあまりカゼ予防・対策としては言いきれないものです。
根拠として弱かったり、効果が確認できていないものだったりします。
ここで取り上げたことをおこなうよりかは、信ぴょう性の高いものをしていく方が良いかと思います。
昔から良いとされていたものが、実はそれほどではない…といったことがあります。
加湿器
コクラン共同計画のレビューでは、6つの実験から387人分のデータをまとめて大きな結論を出しております。
その結果が、以下のとおりです。
- 加湿がカゼに効く可能性自体はある
- 他の実験では蒸気の吸入や部屋の加湿も無意味であるとの結論を出している
権威のある場所のレビューでも、結論があやふやです。
ことカゼに関していうと、加湿器は予防・対策になるとは言い切れませんね(汗)
うがい
2005年に387人を対象にした、比較的、規模の大きい実験では、単純に水でうがいをするだけでカゼの発症率を40%程度、下げることができたそうです。
日本では昔から伝えられているカゼ予防・対策ですが、残念ながら実験がひとつしかありません。
根拠としてはデータ不足が否めませんので、データが集まれば有効と言い切れると思います。
ビタミンC
2005年の論文で、1940年代から2004年までのビタミンCに関する論文をメタ解析したものがあります。
結論から言いますと、ビタミンcを摂取してもカゼを予防することができなかったそうです。
多くの実験では1日に200〜2,000mgのビタミンCが使われているのですが、どの研究でもカゼを引く回数は減らなかったようです。1974年の実験では、被験者に1日に4gものビタミンCを大量摂取してもらっても、カゼの発症率にはまったく関係がなかったそうです。
擁護する点は、2013年に出た論文によると、ビタミンCでカゼの発症は抑えられはしないものの、1日2gのビタミンcを摂ることでカゼの治療期間が8〜14%ほど早くなったそうです。
また、この実験では、日ごろから運動をしている・体を鍛えている人なら効果がより高かったそうで、カゼの発症率でいうのなら50%まで抑えられるそうです。
全部が意外なものだったかと思います。
近年の研究によって、科学的に有効だったり、まだまだ調査が必要だったりするものがあります。
今後の研究によって、その他のカゼ予防・対策がでてくるものがありますので、引き続き調べていく予定です。
効果があやふやなら、有効性が保証されているものを実践していった方が確実性があります。
前回のブログに有効性の高いカゼ予防・対策を一部取り上げていますので、よろしければどうぞ!
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【参考文献】
[Heated, humidified air for the common cold]
[Prevention of upper respiratory tract infections by gargling: a randomized trial.]
[Vitamin C for Preventing and Treating the Common Cold]