自分大好きで、自分第一主義的な感じのナルシストですが、基本的には害悪となっています。
いわば「自分さえ良ければそれでいい」みたいなスタンスでいて、ダークトライアドというヤバい奴の特性の1つです。
僕らの身を守るのであれば、こういった人とは基本的には関わらない方がベストです。仕事上など、どうしても関わらないといけない場合は、適度な間合いを保ち、できるだけプライベートな関係までもぐりこまれないように心がけましょう。
その方が、僕らの幸せが守られます。
そんな害悪のナルシストですが、実は良い方向に働くことがあります。
実際に、社会的成功者はナルシストの性質を持っていることがあり、その「自分大好き!」が成功の手助けになっているということがわかっています。
今回は『ナルシシズムは社会的成功に役立つんだぜ!』という話をしていきますので、どうぞよろしくお願いします!
一見マイナスな要素も、プラスに向かうものなんですよ♪
社会的成功に役立つ『無症候性ナルシシズム』について
2018年に出た論文で、340名の学生を対象にしたロンドン大学の研究があります。
子供たちの性格や学校の成績を記録し続けた『MILES』というデータセットを使用し、およそ2015〜2017年までの経過を調査しております。
研究者の意図としては
『世間では、ナルシシズムは社会的に悪影響がある特性だとされている。
そして、先行研究によれば、ナルシシズムは世界的に増加傾向にあるとしている。
しかし、この傾向は、ナルシシズムを発揮する者たちが、必ずしも人格障害を患っているわけではない。
そこで今回の研究では、無症候性ナルシシズムに焦点を当てた。無症候性のナルシストには、過度のナルシストと同じく過剰な行動、権利意識、支配性、優越性などを持ち合わせているが、その程度は低くなる。』
とのこと。。。
病的なまでのナルシストだと、他人に悪影響を与えるけど、そのレベルが低い「キチンと自分を愛している」くらいなら役に立つのだろうと考えているわけです。
この研究でいう無症候性ナルシシズムは「自分は他人より優れていると信じ、その能力に見合うだけの報酬を得て当然だと思っている。」程度のレベルだそうです。
資本主義的な思想でしょうかね、僕は別に嫌いなタイプではないですが(僕に噛みついてくるなら、もちろんヤダ!)。
結果なのですが、
- ナルシシズムを持つ学生は成績が良い傾向があった
- 同レベルのIQを持つ学生とを比較した場合、ナルシストの方が成績が良かった
という、研究者の思惑通りな様子。
こういった結果になった理由ですが、
- 「自分への自信」はナルシシズムの特徴であり、これがメンタルの強靭さに直結する
- 強靭なメンタルはチャレンジ精神を生み、成長のチャンスにつながる
- ナルシシズムが高いほど自尊心が高く、動機づけが維持でき、上手に自己主張できるようになる
ナルシシズムは社会的成功に必要な要素を生みだしてくれているみたいですね!
研究者は
『ナルシシズムについては、もっと社会的な見方を変える必要があるかもしれない。
私たちはよく「感情」や「性格」を「善か悪」の二元論でとらえがちである。しかし、結局のところ、どちらも進化の産物にすぎず、そこに善悪は存在していない。
重要なことは、それが「適応的か非適応的か」である。』
ナルシシズムが上手く良い方向に進めば、それはメンタルタフネスになるということ!
僕の過去のブログでも「自信のある人とナルシストの違い」について書きましたが、いわば「良いナルシスト」を目指せば僕らの成功への一歩を踏み出せる可能性があるというわけです。
他人に悪影響を与えてしまうのはダメですが、ほどほどであれば何事も役に立つのでしょうね~~。
「中庸が大事!」とは言いますが、ナルシストにも同様のことが言えるみたい。
僕もたぶん、ナルシストな部分があったりもしますが、上手に活用していければ良いなと思っている次第です。
とりあえず、信用できる人の意見は大切にしよう(汗)
【参考文献】
[Longitudinal associations between narcissism, mental toughness and school achievement]