「体罰は子供の教育に良いのか?悪いのか?」
昔からよく論争されていて、日本では未だ賛否が分かれています。
ですが、メタ分析によって『体罰は子供に悪影響をもたらす』ことがわかっています。
今回は、そのことについて触れていきます。
メンタルを良好に保つには、キチンと覚えておきたい内容ですからね!
体罰による子供への悪影響について
これは2016年に出たテキサス大学とミシガン大学の調査でして、過去に行われた子供への体罰について調べた観察研究とRCTの2つから160,927名分のデータを分析されております。
50年ほどのデータがまとまっていまして、信ぴょう性としては十分な内容となっております。
短期と長期の両側面から体罰の問題をチェックしておりまして、体罰の内容は主に「スパンキング=平手打ち」のことで、「悪いことをした子供に対し、平手打ちをし続けると、どのような影響が出るか?」 を追跡していったというわけです。
そうして導き出した結論なのですが、
- 平手打ちは子供の攻撃性を高め、反社会的な行動を増長させてしまう
- 平手打ちは子供にとって身体的な虐待と同等であり、メンタルヘルスも悪化させてしまう
- 平手打ちは子供にポジティブな影響を与えることはない
ということで、体罰は子供には効果がないばかりか、マイナスの方向へ導いてしまうことがわかったのです。
研究者は、次のようにコメントしています。
子供への体罰は、すべてにおいて望ましくない結果を引き起こす可能性を高める。体罰は、親の希望とは完全に正反対の効果でしかない。
今回の研究により、すべての親が体罰の悪影響に気づいてくれることを願っている。
そのうえで、体罰に頼らない、ポジティブに、子供へ自制心を教える方法を使って欲しい。
といった感じで、基本的には体罰はNGであることがわかりました。
僕もよく叩かれて育ってきた人間なので、今回の結果は好ましいものだと受け取っています。
もちろん、ここまで育ててくれたことを感謝していますけど、体罰はやっぱり、良い思い出にはならないでよね~~。
あと、精神攻撃はご法度ですよ!!
キチンと叱るときは、「○○をしてはいけないよ!」と行動を注意することが大事ですね!
【参考文献】
[Spanking and child outcomes: Old controversies and new meta-analyses.]