メニュー 閉じる

「ムシャクシャしてやった。」を研究ベースで解説します

「誰でもよかった。ムシャクシャしてやった。」

「ムシャクシャしてやった。今は後悔している…。」

 

報道で見かけるこのコメントですが、よくネタでも使われます。
実際に被害にあった方々にとっては、これは単なる『いい迷惑』というものです。

ストレスを発散するなら、もう少し方法があるハズなのですが…。

 

しかし、あらゆるストレスが降り注ぐ今の時代、こういったことを自分たちがしてしまう可能性があります

至極まっとうな性格をしていても、ストレスがたまりすぎればあたり散らしてしまうことだってあります。
当然ですが、関わるすべての方々に被害が及びますし、当人も後悔の念に駆られます。

今回は、誰にでも起こり得る『ムシャクシャしてやった』について解説していきます。

 

 

誰でもネット荒らしになる可能性がある

 

「ムシャクシャしてやった」という人間の心理を、2017年に出たネット荒らしの研究論文を基に解説していきます。

これはスタンフォード大学とコーネル大学による、2つの調査で構成されている共同研究です。
ひとつめの調査は、667人の男女が対象に、以下のような実験に協力してもらいます。

 

  1. 全員に「解くのが難しいクイズ」と「解くのが簡単なクイズ」のどちらかに挑戦してもらう
  2. クイズが終わったあと、全員の「気分」を採点してもらう。
  3. 実験用のフェイクニュースを用意しているが、記事の内容が同じでも「コメント欄に誰も記入していない状態」と「すでに荒らしコメントが3つ記入されている状態」の2つのパターンを用意する。
  4. 参加者にどちらかのフェイクニュースを読んでもらい、「最低でもひとつ以上のコメントを記入してください」と指示する

 

極端な表現になりますが、参加者を「ムシャクシャしている状態」とそうでない状態にして、どれくらい荒らしたくなるかをチェックしたというわけです。
その結果ですが、以下のようになりました。

 

  1. 簡単なクイズを解いた参加者がコメントがない記事を読んだグループは、35%がネガティブなコメントを残した
  2. 難しいクイズだけを解いた、または荒らしコメントがある記事だけを読んだグループは、50%がネガティブなコメントを残した
  3. 難しいクイズを解き、荒らしコメントがある記事を読んだグループは、68%がネガティブなコメントを残した

 

難しいクイズを解いてムシャクシャした状態で荒らしコメントを見ると、その勢いで自分もネット荒らしに参加してしまうということです。

人間は環境に影響を受けやすく、荒らしコメントを見てしまうと、その環境に適応してしまいます。
さらに、ストレスを受けていると尚更、その環境に適応してネット荒らしになってしまうということです。

普段は温厚な人、ないし特別暴力を振りそうにない人でも、なにかをきっかけに八つ当たりをしてしまうことがあるのです。

 

 

 

暴力的になってしまう日時について

 

ふたつめの調査はCNNニュースのコメント欄を使ったもので、2012年から約115万ユーザーのコメント2600万件を抜き出したものです。

具体的には、『どの曜日のどの時間帯が荒らしコメントの程度がヒドイのか?』をチェックした内容です。
理由としては、過去の研究によって人の気分は時間と曜日に大きく左右されることがわかっているからで、荒らしコメントも、この法則に準じていると予想しているからです。

 

結果ですが、過去の研究と同様になりました。

ポジティブなコメントは、

 

  1. 週初めよりも週末が多い
  2. 夜間よりも日中が多い

 

ネガティブなコメントは、

 

  1. 週末よりも週初めが多い
  2. 日中よりも夜間が多い

 

研究者の予想通り、荒らしコメントは夜間や月・火曜日に増えているようで、誰かがネガティブなコメントを書き出すと雪崩の如く荒らしコメントが書き込まれます。
これが、いわゆる『ネット炎上』の出来上がりとわけです。

単純な予測だと、月・火曜日の深夜はえげつないことになりやすいのでしょう。

 

 

 

生まれ持った性格である可能性について

 

このことについてですが、残念ですが『生まれ持った性格によるもの』であることも十分にあります。

僕の過去のブログで書いたとおり、人を傷つけることに快感を覚える人が一定数いるという事実があります。
具体的なことは過去のブログを読んでいただけると理解が深まりますが、ここでは簡潔にまとめていきます。

 

いわゆる「ダークトライアド」と呼ばれている人たちで、以下のような特徴があります。

 

  1. マキャベリアン=目的のためなら手段を選ばない(平気で人を騙す、他人を操るなど)
  2. ナルシシズム=自己愛が異常に強い(自分が正しいなど)
  3. サイコパシー=他人への共感や後悔の感情がない

 

これに「サディズム=他人を苦しめることで快楽を得る」が加わると「ダークテトラッド」と呼ばれることがあります。

このような特性を持った人たちは、意図して他者を傷つけています。
当然ですが、このような人たちはネット荒らしも積極的におこないます。今回のネット荒らしの研究を織り交ぜていくと、以下のような構図が出来上がります。

 

  1. ダークテトラッドが率先して暴力をふるいやすい環境を作る
  2. ストレスがたまった普通の人・善良な人が不可抗力で触発されてしまう
  3. ムシャクシャしてやった!だけど、今は後悔している…

 

 

 

 

僕らは少なからず環境の影響を受けやすく、人によってはそれに敏感に反応してしまいます。

ストレスをかかえやすいなら、そういった環境を避けていくことがベターでしょう。
もしくは受け流すスキルを身につける・上手にストレスを発散する・気にならない領域にまで達するということをして、ストレスと置き去りにしていきましょう。

ポジティブな生き方がスッキリしますからね!

 

 

【参考文献】

[Anyone Can Become a Troll: Causes of Trolling Behavior in Online Discussions]

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です