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【エイプリルフール】頭が良い人はウソ情報に騙されないなのか?

4/1はエイプリルフール!
ちなみに、『四月一日(わたぬき)』という名字があります(これは本当!)。

今回はウソにまつわる情報として『頭が良い人はフェイクニュースやウソ情報に騙されないのか?』を解説していきます。頭が良いと、ウソをウソとして見抜けるような印象がありますが、実際はどうなのでしょうかね?

こういう書き方をしてしまうと、結論がなんとなく予想できてしまいますね(笑)
その予想を抱きつつ、今回のブログを楽しんでください♪

 

 

知性と真実の錯誤効果の関係性

 

2019年に出たゲント大学の論文で、7つの研究をとおして「知性と真実の錯誤効果」の関係を調査した実験があります。
僕らがウソ情報を信じ込んでしまう原因は多々あるのですが、そのなかでよく言われるのが「真実の錯誤効果」というものです。簡潔にまとめますと「人間は何度も目にした・耳にしたものを真実だと思いこみやすい現象」のことで、ナチスのヨーゼフ・ゲッべルスがプロパガンダで語られている「嘘も100回言えば真実になる」という俗説を証明するような話です。

この現象が起きる理由は、信じた方が脳の処理が簡単だからです。
基本的に脳は、なるべくエネルギーを消費しないように節約する器官なので、「この情報は良く聞くことだから本当だとしておこう」と思う性質があります。

これが脳の基本的な習性でして、この習性に抗うのは困難です。

 

本題に戻りますが、それぞれの実験は199〜992名の参加者を対象におこなわれ、

 

  1. 被験者全員に「嘘の情報」を読んでもらう
  2. 嘘の情報をどれぐらい信じているかを尋ねる
  3. 嘘の情報を過去にどれぐらい聞いたことがあるかを尋ねる
  4. 被験者全員に認知テストをして頭の良さをチェックする

 

実験で使用された嘘の情報は様々で、ウソ雑学クイズや偽物の党派ニュースといったものがあったそうな…。
そんな、どのような結果が得られたかというと、

 

  • 被験者全員が「以前に触れたことがある情報」であるほど、信じ込む傾向にあった
  • 知性の良し悪しに関係なく、何度も触れた情報を真実だと認識する傾向にあった

 

とのこと。。。
この実験において、「真実の錯誤効果」に知性との関係性はなく、万人に発生する現象だということがわかったそうです。

ここでいう「頭の良さ」とは以下の3ポイントで成り立っていまして、

 

  • 認知機能(脳の情報処理が効率よくおこなわれるか)
  • 認知的閉鎖欲求(確かな情報を手にする欲求がどれだけあるか)
  • 認知スタイル(思考が直感タイプか、それとも分析タイプか)

 

なので、どれだけ頭の回転が早くても、信用性の高い情報を追い求めても、はたまた分析して考えるタイプでも、ウソ情報を信じてしまう可能性は、脳のスペックに関係なく平等にあるようです。
研究者によると、

人間にとって情報の反復は、真実を示すサインとして作用する。
繰り返し得られた情報は、一般的な情報だと処理され、そのぶんだけ多くの文脈で正当性が確認されたものだと認識されるからだ。

 

 

 

 

というわけで、どんなに頭が良かろうが、ウソ情報やフェイクニュースは騙されるようですね。
今回は、そんな「真実の錯誤効果」のヤバさが良くわかる内容だったと思います。

とりあえず、この心理効果を理解できれは良いのかと思いますね。
「なんかヤバそうだな…」という雰囲気がありましたら、心のシャッターを下ろしてとんずらした方がいいでしょう。

いくらエイプリルフールだからって、気軽にウソをつくのも考え物でしょうな☆
とりあえず、相手がウソをつきそうだったら目を見て話してウソを防ぐのが良いっスよ!

 

 

【参考文献】
[Investigating the Robustness of the Illusory Truth Effect Across Individual Differences in Cognitive Ability, Need for Cognitive Closure, and Cognitive Style]

 

 

 

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