「シナモンは食欲のコントロールに役立つ!」という話しがありますので、今回はそれをご紹介します。
シナモンといえば、抗酸化作用のあることで有名なスパイスで、炎症やAGEsの産生防止につながるとされています。現代の科学では、まだまだ未知な部分がありますが、たとえば、アンチエイジングに大いに期待ができる代物ですね。漢方では、シナモンは桂皮(けいひ)と言われていて、独特な甘い香りの中にわずかな辛みと苦みがあることが特徴です。
漢方による効果ですが、
- 身体を温めることによる発汗、それによる解熱
- 鎮痛鎮静作用
- 血行障害
- PMS
- 筋肉痛
- カゼによる悪寒
といった効果があるとされています。
主に身体を温めることによる恩恵と、現代科学と同様に抗酸化・抗炎症作用があるという感じです。
さて、そんなシナモン(桂皮)のダイエット効果について話していきましょう♪
シナモンによる食欲コントロール効果
これは2023年に出た6件のRCTをメタ分析したもので、健康な男女や肥満の成人を含む合計363名(平均年齢は22.36~48.16歳。うち子供を対象としたものが1件で、肥満を対象としたものが2件)のデータを分析したものとなっております。近年では、シナモンがダイエットに役立つかもとされていて、脂肪細胞から産生される「アディポカイン」というホルモンや、食欲をコントロールする「グレリン」と「レプチン」というホルモンに影響を与える可能性があるとされています。
そんなシナモンの効果を追究すべく、アディポネクチン3件、グレリン2件、レジスチン2件、グルカゴン様ペプチド1(GLP-1)1件、レプチン件、ビスファチン1件を調査しております。ちなみに、特に食餌制限は設けておらず、いつも通りの食生活を送ってもらっているとのこと。
この分析によって得られた結論は、次のとおりとなっております。
- シナモンは血中のグレリンレベルを上昇させ、レプチンとビスファチンレベルを低下させた。
- 他方、アディポネクチンやレジスチン、GLP-1のレベルは変化しなかった。
このことから、シナモンは一部の食欲系ホルモンの量に影響するみたいですね。「グレリン」と「レプチン」は、前述のとおり食欲に関わるホルモンで、
- グレリン:胃から分泌される食欲ホルモンで、食欲亢進や脂肪蓄積などの生理作用がある
- レプチン:脂肪細胞から分泌される食欲ホルモンで、脳内の摂食中枢に作用して、強力な摂食行動の抑制をする
この研究を参考にする際の注意点は、あくまで食欲に関するホルモンの変化を調査したに過ぎないこと。
シナモンそのものが体重を減らしているかは不明ですが、漢方の効果も合わせて考えると、その可能性もあるのかな?…って思います。「最近、食欲がエグいなぁ~~…。」と思いましたら、試してみるとよろしいかと。
料理のアクセントとして加えるのはもちろん、サプリもあるみたいですしね☆