アンチエイジングには炎症を抑えることが大事!
また、病気とは無縁の身体になるには、やっぱり体内の炎症をいかに減らすことが大切です。
炎症を抑えるにはカロリー制限や運動が鉄板かつ効率的なのですが、どちらが有効なのでしょうか?
今回は、そのあたりについての一応の結論をお伝えしていきます♪
『カロリー制限 vs 運動』炎症改善に関するメタ分析
これは2021年に出た、炎症に関するメタ分析です。
メタ分析はエビデンス的に高レベルの信ぴょう性がある研究なので、現段階での一応の結論になると言って良いでしょう。
いままでのメタ分析では、炎症抑制において、カロリー制限と運動ではどちらが重要なのかは検討していませんでした。また、「カロリー制限のみ」と「カロリー制限+運動」との比較もされていなかったので、それも調査してくれているのも嬉しいところです。
具体的な内容ですが、
- 32件の先行研究を分析
- 対象者は2108名
- 対象者のBMIは27~44の範囲
- 運動またはカロリー制限によって、IL-6、TNF-α、CRPなどの炎症マーカーの改善をチェック
BMIからみるに、これは肥満に分類されるので、普通以下だと、すこし変わってくるかもしれませんねぇ。。。
結果を大まかにまとめますと、以下のようになったようです。
- 「カロリー制限」と「運動」の効果の比較では、IL-6とTNF-αについては効果の差は見られなかった。しかし、CRPについては運動よりカロリー制限の方が改善した(SMD:-0.22、95%CI:-0.39、-0.04)
- 「カロリー制限」と「運動」の効果の比較では、体重の改善は運動よりもカロリー制限の方が大きく減少した(-3.6kg)。
- 「カロリー制限+運動」と「カロリー制限のみ」の効果の比較では、「カロリー制限+運動」は「カロリー制限のみ」よりもIL-6(SMD:-0.15、95%CI:-0.28、-0.02)とTNF-α(SMD:-0.23、95%CI:-0.39、-0.08)が改善したが、CRPは改善しなかった
- 「カロリー制限+運動」と「カロリー制限のみ」の効果の比較では、体重の改善は「カロリー制限のみ」よりもさらに体重を減少させた(-1.1kg)
- 運動については、「有酸素運動+筋トレ」の方が効果が大きくなる可能性がある
- 大体の研究は、バイアスのリスクが不明確 or 高い
というわけで、このメタ分析は炎症に関するものなので、アンチエイジングや病気改善で言うのなら、
- 炎症の改善には運動よりもカロリー制限のほうが効果的である
- さらに「カロリー制限+運動」のほうが「カロリー制限のみ」よりも効果的である
ようですね!
体内の炎症を改善させるなら、運動よりも食事内容に焦点を当てた方が効率が良いみたい。
炎症の改善には体重と内臓脂肪を落とすのが一番で、カロリー制限で体重を落としたほうがCRPが改善するのは当然でしょう。細かいデータを考えるのが苦手なら、「炎症対策といえば、とにかく体脂肪と内臓脂肪を減らそう!」と大枠を捉えるのが良いでしょう!
とはいえ、この研究には注意点があります。
それが「観察された効果量は小さく、95%信頼区間は-0.39~-0.02だった」とのこと…。
簡潔に要約すると、「最大でも効果の量は中レベルで、最悪の場合、まったく効果がない可能性も存在する」ということ。
実は、メタ分析と言っても各研究のデータの質が低いため、いろんな解釈が出てしまっています。あと、始めの方で言ったように、これは肥満体の方を対象にしていますので、普通以下の体型や一般人以上に運動をしている人には当てはまらないでしょう。
痩せていて炎症が多いなら、プチ断食をしていくと良いでしょうね☆