「楽観的な人」が健康においても人生そのものにおいても有利に働くのは有名な話。
たとえば、俗に言う「人生の成功に必要なスキル」なんていうのにも、この楽観的があるものです。
楽観的な人は見るからにストレスに強そうなので、健康被害が出にくいから一般人よりも一歩リードしています。でも、いわゆる『「楽観的な人」は、どうしてストレスに強いのか?』っていうところが気になるところ。
今回は、その秘密に迫っていきます!
楽観的な人がストレスに強い理由
これは2022年に出た調査でして、「退役軍人規範的加齢研究 」という健康調査を用いて233名の男性のデータを分析していったものとなっております。これは対象者全員の楽観主義、日常のストレッサー、感情的幸福の変化を20年にわたって調べた内容になっていまして、具体的には、
- 「毎日どういったことにストレスを感じますか?」
- 「どういったことにネガティブな感情をもちますか?」
etc.
といったことを質問しつつ、性格とストレスとの相関をチェックしていきました。
その結果、次のようなことがわかりました。
- より楽観度合いが高い男性ほどネガティブな感情が少なく、さらに、よりポジティブな感情を報告していた
- 楽観的という理由でストレス耐性が高いというわけではなく、ストレス要因に対する感情的な反応や回復に差がなかった。つまり、楽観的な人であっても平均的な人と同様にネガティブな感情を抱くことがある
- それでも楽観的な人ほどネガティブな感情が少ない理由は、元来よりネガティブな感情になるストレス要因が少ない傾向があった
楽観的な人というのはレジリエンス(心の回復力)が高く、そもそもストレスの素が少ないということ!
研究チームによると
楽観主義者は、反応重視の戦略ではなく、注意の展開や状況選択といった、感情生成プロセスの早い段階で介入する感情調整戦略によって、その後の人生における感情的幸福を保護する可能性がある。
要約すると、楽観的な人がポジティブなのは、ストレスが起きた後の処理がうまいからではなく、ストレスが起きそうになる前の処理がうまいということ。
ネガティブなことが起きそうになったら、実際にネガティブが起きる前にその状況を避ける、もしくは事前に対策をしているわけですね。感情もそうですが、仕事においてもなんにしても、基本的に起きてから対策していては遅いことが多いですからね~~。。。
何事も、事前の対策・未然に防止することが良いのは、人生の基本で間違いないかと。
もし心が折れそうになったら、「自伝的自己効力感エピソード」で立て直すのがよろしいでしょうね☆
【参考文献】
[Optimism, Daily Stressors, and Emotional Well-Being Over Two Decades in a Cohort of Aging Men]