メンタルが病んでしまうのは、環境が要因となることがあります。
だけど、不安やうつは、遺伝の要素も大きいとされています。
実際のところ、まったく同じ状況だとしても、不安に感じるかどうかは個人差があるのは事実であります。今回は「自分の不安やうつは、親からどれだけ遺伝されているものなのか?」というところを解説していきます。
どうぞ、参考にしていってください。
子供が親から不安やうつをどれくらい継承されるのか
まだ動物実験の段階のものですが、脳の構造がヒトに近いアカゲザルを対象にしたものがあります。この実験では、アカゲザルの遺伝子情報を収集し、恐怖を感じるアカゲザルの脳をスキャンしていきました。
それにより、以下のような結論が出たそうです。
- 子供が親から不安や抑うつを継承される仕組みには、脳領域の過剰なネットワークが中心となっている。このネットワークは、脳幹、扁桃体、前頭前野という脳の3つの領域で構成され、それらが連携して恐怖反応を制御している。
- 私たちが抱く不安の差の約35%が家族歴で説明できることがわかった。
このことについて研究チームは、
不安は危険を認識し回避するために役立つので、ある程度は進化的に有利である。
しかしながら、この回路が過剰に活動してしまうと、不安障害やうつ病を誘因する可能性がある。我々の遺伝子は我々の脳を構成し、我々自身を形成するのに役立っている。
不安を強く感じてしまう、うつっぽくなるのは親からの遺伝がけっこうあるから、これについては「仕方ない」と受け入れたほうが良いでしょうね。
念のためですが、これはあくまでも動物実験の結果なので、ヒトにどれだけ当てはまるかはわかりません。
とはいえ、不安については、過去のデータに「不安を抱きやすい人にはスゴイ能力がある!」ことがわかっています。無理に不安を克服しようとしないで、上手に活用するのが建設的ですね☆
【参考文献】
[How Children Inherit Anxiety And Depression From Their Parents (M)]