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「健全な精神は健全な肉体に宿る」は、どうやら本当らしい

「健全な精神は健全な肉体に宿る」ということわざがありますが、研究によって本当みたいなようなので紹介します。

以前から、運動はメンタルに良いというのはわかっていますので、今更感はあるのは否めません。
とはいえ、改めて認識するためにも、今回のブログを読んでいただけると、より認識が深まるかと思います。

どうぞ、お時間をください♪

 

 

筋力と心理的健康との相関関係

 

これは2022年に出た、中国でおこなわれた調査です。

この試験は、14,344名の青少年(男性7,180名で女子7,164名、年齢は13~18歳)を対象に、参加者全員の筋力テスト(握力テスト、腹筋テスト、立ち幅跳びの3項目)を実施しました。それと同時に、全員のメンタルの状態もチェックし、MSQAを使用して2つのデータを比較していったそうです。

 

その結果、筋力レベルとメンタルヘルスには明確な相関関係がありまして、以下のような結果が確認されたそうです。

 

  1. 参加者の21.39%が、少なくとも1つのメンタルの問題を抱えていた。
  2. 男性は、女性よりも心理的症状の検出率が高かった (22.12%) (20.66%、p < 0.05)。
  3. 筋力が強い学生と弱い学生とを比較したところ、筋力が強いほうがメンタルは健康だった(19.3% vs 23%)。筋力が最も弱い参加者は、最も強い参加者と比較して、およそ18%も心理的問題を抱える可能性が高かった。この差は、女性よりも男性のほうが顕著だった。

 

よって、筋力が高い人ほどメンタルが健康的だということですね。
相関関係上の話しではありますが、筋力が強い=普段から運動をしている可能性が高いので、妥当な結果だと言えます。

研究チームによると、

男子中学生は、女子中学生よりも、心理的健康の問題を抱える場合が多い。
一般的に、男子10代は女子10代よりもオンラインゲームや動画の視聴時間が長く、喫煙、飲酒などの悪い健康習慣が多いため、心理面に悪影響が出てしまうのだと思われる。

また、中学生のメンタルトラブルは、高校生のそれよりも高かった。
中学生は思春期の真っただ中で非常に不安定な精神状態にあるが、高校生は心理学の知識があるため、自身の心理状態を上手に適応できるのだと思われる。

 

 

ちなみに、この研究では、都市部の学生と比較して、地方の学生の間で心理的症状の割合が高いこともわかったそうです。

これは、教育資源の格差と農村部と都市部の学校間の心理的健康への重点によって説明できるそうです。
農村部の学生は、都市部の学生よりも教育レベルの低い親を持つ可能性が高く、これらの家庭ではメンタルヘルスがあまり重視されていない可能性があるといえるみたいですね。逆に言えば、親の学力レベルが高いほど、生徒の心理的症状の発生率が低いことも意味しています。また、家族の収入が高いほど、中国の10代の若者の心理的症状の発生率が低いそうです。家族の収入と学歴は相関していて、メンタルヘルスをより重視し、必要なときにリソースへのアクセスを可能にしているとのこと(確かに、精神論でどうにかするイメージがないなぁ…)

当然ですが、「筋トレをして力をつければ、メンタルが健康になる!」と、完璧に言えるわけではありません。
だけれども、筋力が心理的健康の指標に使えるのは間違いなさそうですね☆

 

 

【参考文献】
[Correlations between muscle strength and psychological health in Chinese adolescents: a cross-sectional analysis]

 

 

 

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