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「頑なな相手の気持ちを変えたい!」となったとき、どのような戦略が有効なのか!?

人間同士が接触している以上、いずれは意見の対立などが発生してしまいます。

基本的に、相手の気持ちを変えることは困難なものです。ですが、ディスカッションにおいて、相手の気持ちを変える戦略なるのがあるようで、今回はそれを紹介していきます。論文の大元は「ネット上のレスバ」ですが、これはオフラインでも十分に活用できるかと思っています。

どうぞ、参考にしていってください♪

 

 

オンラインディスカッションから見える説得戦略

 

これは2016年に出たコーネル大学の調査でして、「Change My View」と呼ばれるRedditのコミュニティを利用して、「相手の意見を変えるには、どのように説得すれば良いのか?」を分析したものとなっております。

Redditはアメリカの掲示板型SNSでして、あらゆるトピックに対して全員が議論に参加できる場所として知られております。Redditにはモデレーターが介在し、誹謗中傷などの投稿は表示されませんので、5ちゃんねるよりも健全なプラットフォームとなっております。

このプラットフォームにはルールがありまして、

 

  1. ユーザーは自身の意見や理由を提示し、他者にその主張に対し、論争を呼びかけることができる
  2. そこで発生した議論によって元の見解に変化が起きたときは、それを承認する

 

というコンセプトがあります。

よって、このプラットフォームで発生した議論の終始を分析することで、「人間はどのような場面で自分の意見を変えるのか?」が判明できるというわけです。当然ですが、このような場所に集まるユーザーは、一般人よりも知的好奇心が強くて柔軟性がある可能性が高いです。もっと言うと、この研究では、約20万人のアクティブメンバーがサンプルとなっていますので、データとしての有用性は確かなものだと思っています。

 

分析の結果、相手の気持ちや意見を変えるには、以下の戦略が必要だということがわかったそうです。

 

 

多くの人からの反論

 

ユーザーの見解に対し多くの人から反論が起きると、そのユーザーが自身の意見を変更する可能性が上がるそうです。

これは「同調圧力」の心理現象でなく、多種多様の反応が集まることで、より多様な見解が現れます。その結果、多種多様な反論のうち、そのどれかがユーザーの気持ちを動かす可能性が高まるとのこと。つまり、自分が誰かを説得する場合、様々な意見を用意することが大切だということ…。

ただし、議論そのものの時間の長さは、相手が意見を変えることと無関係だったそうです。要は、どれだけ時間をかけようが、サンプル数が不足しているなら人の気持ちが動かせないってわけですね。

 

 

豊富な語彙力

 

相手の説得には文体の影響も大きいそうで、いわゆる「エモい言葉」や「落ち着いた言葉」など、多種多様なパターンの単語を駆使した人のほうが、より相手を説得できる確率が高かったようです。

また、相手の投稿と同じような言葉づかいをすることも、説得には非常に効果的だったとのこと。いわゆる「ミラーリング」の心理現象なのでしょうか、相手と似た文言をすることで、「私はあなたの仲間です」とアピールできるからかもしれません。

その一方で、「端的で強烈な一言」にはまったく効果がなかったとのこと。たとえば、相手の意見に「あなたの意見は化石時代の発想です!」といったように、SNSで散見される「エッジの効いた一言」は説得の際には逆効果ということ。

 

 

ヘッジングの活用

 

「ヘッジング」とは、断定的な物言いを回避する方法です。

たとえば、「あくまで私の一個人の意見ですが……」といった文言を活用する方法です。ヘッジングによって口調が柔和され、自分の意見を受け入れてもらいやすくなるとのこと。

この点でいうなら、SNSで散見される「断定口調で鋭いコメント」を発する方法は、当たり前ですが逆効果だといえるかもしれません。

 

 

証拠の提示

 

相対する人の意見を変える際、補強する証拠を用意することが大切です。

参考元が掲示板型SNSということもあり、多数のURLを付けて回答した場合も、相手を説得する確率が上がったとのこと。なかでも「.com」のリンクは最も影響力が大きく、次に「.edu」と「PDFのリンク」も非常に効果的だったとのこと。

人の説得の基本である、「社会的証明」や「権威性の法則」を活用する論証は効果が高いようですね。この理論でいうなら、僕個人の意見では、いわゆる「それって、あなたの感想ですよね?」っていうのが効果が薄いでしょうか…。

 

 

事例の提示

 

効果的な説得のほとんどは、具体的な事例を提示していたとのこと。

説得に成功した文言には、ほぼ間違いなく「たとえば……」 や「具体例を挙げると……」がキーワードになっていたそうです。

 

 

感情を掻き立てる

 

説得力のある文言には、前向き・後向きのどちらでも良いので、感情が掻き立てられる言葉は全体的に説得力があったとのこと。

たとえば、「事故から助かった子ども」の物語や、「犠牲になっていった動物たち」の物語を紹介して、相手の気持ちを変化させるのが効果バツグンなんだそうな。その中でも、ネガティブな感情が湧き上がる言葉のほうが、説得力のある反論にはなりやすい傾向があるそうです。

 

 

以上が、基本的には変えることが難しい人の気持ちや意見に変化を与える説得戦略です。

相手の気持ちや意見を変えるなら、それにふさわしいくらいの証拠を提示するのが有効なのでしょうね。とはいえ、人間は感情の生き物なもので、やはり感情には配慮した方が良いでしょう。なので、論理的に反論しつつも、相手の感情に寄り添い、感情を揺さぶるフレーズで説得するのが良きですね☆

 

 

【参考文献】
[Winning Arguments: Interaction Dynamics and Persuasion Strategies in Good-faith Online Discussions]

 

 

 

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