とある女優が適応障害なんだそうです。
このことが事実かどうかは報道を信じるしかありませんが、適応障害によってうつ傾向に陥っているのなら、早めの改善が必要ですね!
基本的には改善していった方が良いのですが、面白いことに『うつにも良いことがある!』という研究がありますのでご紹介していきます。ネガティブな感情にもメリットがあるものなので、有効活用するには良いのかと思います。
うつにならないに越したことはありませんが、参考までに♪
うつ病による目標達成
これは2017年に公開されたドイツの研究でして、抑うつ状態の患者40名と健常者38名を対象に実験をおこなっていきました。
内容ですが、まずは被験者全員にアナグラムのパズルを10種類ずつわたし、10分以内に解いてもらうよう指示をだしました。
この実験の特徴は、このパズルのうち2〜3個は、絶対に解くことができない問題となっています。回答できない問題に対し、うつ状態の患者はどのような行動をおこすのかをチェックしていったわけです。
この実験でわかったことですが、
- 「回答のあるパズル」に対して、両グループとも同じように時間を費やして問題に取り組んだ
- 「回答のないパズル」に対して、うつ状態の患者のほうが回答できないことを早くに判断し、アナグラムに費やす時間を短縮することができた
この研究結果で言うのなら、うつの人はすべてにおいて無気力ではなく、実行可能なタスクについてはキチンと最後まで取り組む気力があるのだ!…としています。更に言えば、うつの人は「実行困難なタスク」の判断に優れていて、その事実を受け入れることができる人間なのですよ。
研究者によると、
うつにも恩恵がある。
うつは自身の行動や影響力の限界に対して、敏感な態度を取らせてくれる。そのおかげで、我々は現在の仕事や問題、目標の達成が困難であることに気づけるようになる。この悲観的な精神状態は、自身にとって重要な目標が達成できなかった際の適応として発生する。
だが、うつ状態のおかげで、我々は重要な資源を浪費せずにすむことができる。矛盾した思考かもしれないが、つまりは「諦めたもの勝ち」ということである。
一般的に、「うつ状態」は幸福の障害だと思われる傾向にあるが、視点を変えれば人生を改善する機会にも使える。「うつ状態」を、単純な弱さや個人の欠陥だとみなすよりも、その建設的な側面に焦点を当てるのが良いだろう。
うつ状態は本人にとって苦痛ではあるけど、別の側面では自分のリソースを無駄使いせずに済む!…という考え方ですね。
以前から「不安感が強いと分析力や注意力が上がる!」というデータも存在していまして、それが判断力向上につながっているかもしれません。
当然ですが、ヒドイなら改善した方がいいのですが、少し気持ちが落ち込んでいるのなら、違う視点で物事を捉えられる良い機会だと思います。
必要でしたら鍼灸整体を致しますので、どうぞお気軽にお問い合わせください☆
【参考文献】
[Let it go: Depression facilitates disengagement from unattainable goals]