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「ほめられると伸びるタイプなんだよねwww」→「は?」

「オレってさぁ、マジでほめられると伸びるタイプなんだよねぇ~~www」

…という、なにを根拠に訳のわからないことをぬかす人が一定数います。
大体、こういうことを言う人間の99.9%は、僕の嫌いなタイプだったりするわけです。

そういうのは周りの人間が判断するのであって、君が言うことではないのですよ。

 

とはいうものの、いざ教育現場において、本当にほめることでいわゆる『伸びる』ことができるのか?

「ほめて伸びるタイプ」や「叱られて伸びるタイプ」の問題は意外?とあると思いますので、今回はそのことを解説していきます。なにぶん、こういったことも、健康に結びついてきますので、油断はできないものだと思っています。

仕事関係、教育関係はもちろん、人間関係でも活用できるでしょう。

 

 

『ほめて伸ばす』は本当なのか?

 

『ほめて伸ばす』という昔からあった問題なのですが、現代の心理学では『ほめて伸ばす』は前提となっています。

これを聞くと「なんだよ!当然のことなのに、なんで茶化すような物言いをしたんだよ!!」という話になってしまいますが、問題は『どのようにほめればいいのか?』に点に移行しているからです。すでに、なんでもかんでもほめれば良いというマインドではないのです。

 

スタンフォード大学のキャロル・ドゥエック教授によると、あくまでもほめる点は才能』ではなく『努力』をだとしています。

子供をほめることを例に出すと、ふだんはテストで60点くらいしかとらない子が80点とったとします。
そのときに「80点もとれたんだね、偉いねえ!」とほめてしまうと、80点とれたことに満足してしまい、モチベーションが低下してしまうのです。それ以上の努力は必要ないと判断してしまい、やる気がなくなるというわけです。

この場合は「80点も取るなんて、よっぽど努力したんだね!」とほめることで、努力することに焦点がいきます。結果として、努力することでまだまだ点数を上げられることに意欲を燃やしますので、モチベーションが持続します。

なので、

「オレって、ほめr…」

「まずは、ちゃんとやる気があることを示してくれ。」

ということです。

 

 

 

実際の『ほめられると伸びるタイプ』について

 

実際、僕が聞いた話で、以前の勤め先で「お前、世の中にはほめられると伸びるタイプと叱られて伸びるタイプがあるのを知っているか?」…みたいな話題がありました。
正直なところ、うさんくさいこと限りなかったのですが、相手が相手だったので、そのときは荒波立てないようにその場をしのぎました。実際のところ、ほめられると伸びるタイプは、どういった人なのでしょうか?

 

2012年のシカゴ大学の論文によると、どうやら自分を初心者だと思ってる人ほどほめられると伸びるとのことです。

この論文では、5つの実験をとおして「どのような人がほめられると伸びるタイプなのだろうか?」という問題を追究してくれています。
たとえば、

 

  1. 87名の学生にフランス語の授業を受けてもらう
  2. 半数の学生にはポジティブフィードバックをする(いわゆる「うまく解けたね!」というもの)
  3. 残りの学生にはネガティブフィードバックをする(いわゆる「こんな問題もとけないのか!」というもの)

 

最初にお伝えしたとおり、フランス語が苦手な人ほどポジティブフィードバックが有効で、その後で成績が伸びる傾向が高かったようです。反対に、フランス語の成績が良い・熟練者ほどネガティブフィードバックが有効で、批判を受けるとモチベーションが上がる傾向にあるそうです。

気をつける点は、この初心者や上級者といった評価は『主観的な専門性』で、実際の能力ではないという点です。
この実験でいうのなら、実際にその人のフランス語の実力が高くても、あまり自信を持っていないのなら、ほめた方が伸びるということです。事実としての能力は、まったくの関係がないのです。

 

もう一点、2008年の実験では、『コミットメント(=価値観や責任感といった類のもの)が低い人ほどほめられると伸びるタイプ』だということがわかっています。

この実験内容は、81名の男女に単語の並べ替えタスクを指示するのですが、以下のように同じ事実に対して違うフィードバックをします。

 

  1. 進行状況に応じて、半分の被験者にはネガティブフィードバックをする(「まだ8割も残っているのですね」といったもの)
  2. 上と同じ進行状況で、残りの被験者にはポジティブフィードバックをする(「もう2割も進めたのですね!」といったもの)

 

その結果なのですが、コミットメントが低い人(=価値を見出していない、責任感がないなどいったニュアンス)ほど、ほめられると伸びることがわかりました!
任務にキチンと責任感を持っているか、または自分がとあるタスクに価値観を持っているかでほめ方を変えていくのが良いと言えます。

目の前のタスクにノリ気ではない人には、ほめてあげてモチベーションを高めてあげた方が良いということでしょうかね。

 

 

 

 

以上のように、基本的にはちゃんとした成果を上げたのなら、素直にほめていくことが基本です。
それも、結果ではなく努力やプロセスといった過程についてちゃんとほめることが大切です!

細かく分けていくと、ほめて伸びていく人は以下のとおり。

 

  • あまり自信がない人
  • とくに価値観や責任感を持っていない、やる気のない人

 

あくまで僕の経験上ですが、自分から進んで「ほめられると伸びるタイプ!」という人にロクな人がいませんね(笑)。
やっぱり、たいしてやる気のない人・責任感のない人がほとんどだったので、基本的に信用していません。
まあ、競争心が強くて報酬を求めるタイプかもしれませんので、なんとも言えませんが…。

 

 

【参考文献】

[Carol Dweck: Praising Intelligence: Costs to Children’s Self-Esteem and Motivation]

[Tell Me What I Did Wrong: Experts Seek and Respond to Negative Feedback]

[The Small-Area Hypothesis: Effects of Progress Monitoring on Goal Adherence]

 

 

 

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