「便秘には食物繊維だ！！」は良く耳にするものの、具体的にどういったものがベストなのかはハッキリしていませんでした。
食物繊維はそれぞれ違いがありまして、
- 溶解度（食物繊維が水に溶ける度合い）
- 粘性（ゲルを形成する度合い）
- 発酵性（体内で代謝される度合い）
etc.
などといった具合に、便秘への効果も変わってくる可能性が高いのです。
いわゆる、不溶性食物繊維や水溶性食物繊維といったものですね！
そこで今回は、便秘を一瞬に解決させる超最強の食物繊維を紹介していきます。
どうぞ、参考に♪
便秘への効果がもっとも高い食物繊維
これは2022年に出た、16件のデータをまとめたメタ分析です。
このメタ分析は、慢性便秘の男女1,251名を対象に、以下のような食物繊維の効果を調査しています。
- ポリデキストロース=2件
- サイリウム=4件
- イヌリン型フルクタン=5件
- ガラクトオリゴ糖=2件
- ペクチン=1件
- 小麦ふすま=1件
実験で使用された食物繊維の摂取量は1日あたり4〜40gで、試験期間は2～8週間です。
そのうえで、どの食物繊維が便秘の改善に効果があったかを解明してくれたそうですね。
その結果ですが、
- あらゆる食物繊維において、何も摂取しないよりもいずれかを摂取した方が良い
- 便秘の改善効果が明確だったのは、サイリウム（3件）およびペクチン（1件）だった
- 便秘の改善効果を発揮するには、1日10g以上の食物繊維を摂取する必要である可能性がある（9件）
どの食物繊維も一定の効果があるものの、その中でも最強の食物繊維がサイリウム（オオバコ）で、次点でペクチンだそうです。
サイリウムは定番の食物繊維でして、植物の種子から抽出される食物繊維のことです（ちなみにペクチンは、果物に含まれる食物繊維のこと）。
注意点としては、データの数値を見る限り、食物繊維サプリはそこまで劇的に効果があるわけではないようです。食物繊維によって便の回数自体を大幅に増加するものの、便の硬さや便秘の緊張レベルについてはわずかな改善でしかないようですね。
とりあえず便は出るものの、その状態は健康的なものとはいえないって感じです。
サイリウムとペクチンについて深掘りしていくと、サイリウムとペクチンは、便秘症状と膨満感を改善してくれる可能性があるそうです。
その他、小麦ふすま（表皮の部分）についても言及していまして、小麦ふすまは便の回数を増加させ、通過時間を長くすることができるそうです。しかし、便秘の主観的な不快感を改善できるかどうかは不明な状態です。データでは、便秘のある人に1日20gの小麦ふすまを摂取してもらったところ、腹部膨満感および疼痛といった便秘症状への明白な目六とが確認されなかったようです。小麦ふすま＝ブランも有名な食物繊維ですが、便秘解消に役立つことはないようです…。
また、この文献では「食物繊維の効果を正しく発揮させるには、水の摂取量が重要である」ということも強調されてます。
食物繊維で腸内の便を移動させるためには、食物繊維を水と結合させたうえで便がふくむ水分の量を増加させる必要があります。もし水分不足の状態だと便の重量と大きさが増加せず、腸を刺激して蠕動運動（便を腸から押し出していく効果）が得られないそうです。
とはいえ、水分の摂取量と便秘の関係性を調査した研究はほとんどありません。
その中で117名の便秘患者を対象とした実験では、半分の参加者に食物繊維の摂取量を増やすように伝え、それと同時に毎日2Lのミネラルウォーターを飲むように指示しました。その結果、食物繊維と水分の摂取量を増やした被験者は、下剤の使用量が週2.5回から0.3回にまで減らせたのに対し、食物繊維のみを増やした被験者は週1.5回から0.7回までしか減少しなかったようです。この結果を鑑みるに、食物繊維を増やした場合、意識して水分量も増やしたほうが良いと言えますね。
さらに、便秘患者ではない低食物繊維食の20名を含めた実験では、食物繊維と水の両方を増やすと、食物繊維のみを増やすよりも、疼痛や膨満感などの腹部の不快感が減少したとも報告されております。以上のことから、便秘症状を減らすためにも、食物繊維と水分の増量は欠かせないですね！
当然ですが、便秘の原因が食物繊維の不足がすべてではありません。
様々な原因がありますので、食物繊維をたくさん摂れば改善するわけではありませんが、食物繊維を摂るときは、サイリウムかペクチン（＋水分も）を摂っていきましょう☆
ちなみに僕は、バナナを食べるとドえらいくらい便が出ます（笑）