メニュー 閉じる

あらゆる幸福もあらゆる不幸も「大したことがない」から、人生の経験は気楽に捉えよう!?

人生を積んでいけば、いろんな出来事が起きます。

「恋愛が成就した♪」
「大切なペットが亡くなった…」
etc.

嬉しいときも辛いときもありますし、酸いも甘いも経験していくことがあります。
ですが、幸福を科学的に研究している専門家は、「人生で経験する、あらゆる幸福やあらゆる不幸は大したことがないから、みんな気楽に捉えようぜ!」と説いています。

人生でいろんな出来事について考えさせられることなので、どうぞご一読ください♪

 

 

主要ライフイベントによる認知的および感情的幸福感への影響

 

これは2020年に出たシドニー工科大学の調査でして、オーストラリアに住む7682世帯から、1万3969名を対象にしたものとなっております。このデータは対象者全員を16年間かけて追跡したものでして、「健康」「結婚」「出産」「昇進」といったポジティブなライフイベントから「解雇」「経済的損失」「友人の死」「パートナーの死」といったネガティブなライフイベントによって、人間は自身の幸福にどのような変化をもたらすかをチェックしたデータが含まれています。

この研究では、人間の幸福を以下の2つにわけております。

 

  • 幸福度:自身の日常生活で、どれぐらいポジティブな感情を抱くことができるかを意味するポイント。この幸福は、成人後も大いに安定している傾向があり、長期的に見ると、おおよそ一定レベルの幸福感に戻るとされる。
  • 満足度:自身の人生で、どれぐらい物事を達成できたのかを意味するポイント。そのため、たとえば「仕事のプロジェクトの達成」といったライフイベントが起きた場合、それにより満足度は上がるものの、その代償として「家庭崩壊」といったライフイベントが起き、幸福感を損なわれることもある。

 

このことについて、幸福度と満足度は、常時同じ方向で幸福に影響を及ぼすわけではなく、その効果の度合いも異なることが多いということを意味しています。

 

こういったことを加味して、「人間の幸福」にはどのような傾向があるかを見ていきましょう!

 

  1. ポジティブなライフイベントもネガティブなライフイベントも、幸福度の変化は一時的なものである。これらは一般的に3〜4年後には消失してしまい、その後の幸福度は、個人の初期設定値に戻る。すなわち、人間はあらゆる幸福にも不幸にも、比較的早い段階で適応する。
  2. 「パートナーの死」といった非常にネガティブなライフイベント後も、一般的に2~3年で幸福度は回復する。これは、その経験による苦痛が消失したということではなく、再び幸福感を得られたということだと推測される。
  3. ポジティブなライフイベントはどんなに発生しても、それ自体が積み重なって幸福の総量が増加するわけではない。「結婚」「退職」「出産」「経済的利益」などは、すべて一時的にしか人生全体の満足度を向上させないことを意味している。
  4. ネガティブなライフイベントが幸福に及ぼす悪影響は、ポジティブなライフイベントが及ぼすポジティブな影響を凌駕し、悪影響はより長く持続する。これは、大抵の人が通常は幸福感も満足感も得られた生活を過ごしているため、良いことよりも悪いことを感じやすいことが原因になっていると思われる。
  5. 人生への影響が特に大きいネガティブなライフイベントには、「パートナーや子供の死」「経済的損失」「怪我/病気」「別居」などが挙げられる
  6. 「出産」は、出産直後は、両親の満足度は高いものの幸福度は低い(これは子供の世話が大変だからだと推測される)
  7. 「採用」「昇進」「解雇」「引越」などのライフイベントには、大抵の人は、自身の人生に多大な影響を及ぼすに違いないと思う傾向にある。しかしながら、平均化すると、これらの出来事は幸福感にそれほど影響を及ぼさず、その影響度合いも小さく、一般的に即座に終了する。ただし、これは人間にとって仕事が重要なイベントではないということではなく、人によって「解雇」や「昇進」の意味合いが異なる可能性がある。例えば、「解雇」について一方はネガティブなライフイベントと捉えるかもしれないが、他方は「経済的利益(多額の退職金の獲得)」と捉えるポジティブなライフイベントの可能性がある。

 

 

以上のことからポジティブなライフイベントで人間の幸福を追求してしまうと、人生は徒労に終わる可能性があります。

仮に、ポジティブなライフイベントによって人生に影響があったとしても、結局のところ、僕らの幸福は、各個人の初期設定値に戻ってしまいます。そういったことから、人生においてネガティブなライフイベントの方が影響が大きいので、身構えていく方針の方が良いかもしれませんね。

なので、重大な要素は、

 

  • 親密な人間関係(家族・親友・恋人)の維持
  • 健康状態の維持
  • 経済状態の維持

 

なもので、それ以外は気楽に捉えるのがベターでしょう。
ネガティブに捉えると、ポジティブなライフイベントで得られる幸せは一瞬で終わりますし、ポジティブに捉えると、ネガティブなライフイベントがもたらす不幸もすぐに回復します。この結果は、どちらかというと嫌なことばかりの現代社会において、前向きになれる話かな?…って思う内容でしょう☆

 

 

【参考文献】
[The differential impact of major life events on cognitive and affective wellbeing]

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です