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アンチエイジングのためにタンパク質をたくさん摂るのは良いことなのか?

タンパク質の摂取は、高齢者も然ることながら、人間が健康的な生活をしていくうえで重大な要素のひとつです。

とはいえ、以前から、「タンパク質の摂取は、老化を促進するのか、それとも防止するのか?」という問題が存在しています。
当然、食事から摂取するタンパク質を増やせば、 加齢に伴う筋肉量と機能の低下を 防ぐことができて、いつまでも活動的になって、アンチエイジングに役立つ可能性がでてきます。その一方で、食事から 摂取するタンパク質を減らすと、 体内に有害なタンパク質がたまらなくなり、 癌が増殖 しづらくなるというメリットがあります。 その証拠に、 筋肉のタンパク質を合成するための経路は、 腫瘍の成長を促進する働きもありますので、むやみにタンパク質を多く摂るのもいかがなものかという話が出てきております。

事実、世界の長寿圏のタンパク質の摂取量が少ないですので、如何ともしがたいのです。今回は、そんな健康的に年を取るために必要なタンパク質の摂取量について、追究していこうかと思います♪

 

 

健康的な老化とタンパク質の摂取量に付いて

 

これは、2024年に出た前向き看護師健康研究(NHS)コホートを用いた調査で、NHS は1976 年に設立され、登録時の年齢が30〜55歳の女性看護師121,700名を対象に、30年近くかけて追跡したデータを分析してます。

調査の内容ですが、まず、対象者全員の食事アンケートから普段摂取しているタンパク源とタンパク質の量を算出します。このデータを、 全員の病気、精神状態、脳機能の状態などと比較していって、 健康的な老化のために「タンパク質は、多い方が良いのか?それとも「少ない方が良いのか?」を評価していきます。

この調査での“健康的な老化”の定義は「主要な慢性疾患がなく、精神的に健康で、認知機能または身体機能のいずれにも障害がないこと」としております。

 

分析した結果ですが、大まかにまとめますと、

 

  • 総タンパク質と動物性タンパク質の摂取量が3%増加するごとに、慢性疾患リスクが有意に高くなる
  • 乳製品のタンパク質と植物のタンパク質の摂取量が増えると、慢性疾患リスクが低くなることが示されたものの、有意ではない。
  • 記憶力の低下に関しては、植物性タンパク質によって8%のオッズ改善が見られた。
  • 身体機能については、動物性タンパク質、乳製品、植物性タンパク質の3つが、それぞれ5%、8%、41%ずつオッズが高くなっていた。
  • メンタルヘルスに関しては、植物性タンパク質を増やした場合のみ、良好な精神状態のオッズが16%高かった。
  • 脂肪、精製した炭水化物、動物性タンパク質を植物性タンパク質に置き換えると、健康的な老化の確率が22~58%高くなった

 

ということになります。
つまり、基本的に植物性タンパク質を積極的に摂取し、乳製品は特に気にする必要はなく、動物性タンパク質の摂取には注意が必要ということなのだと思いますね!

総括としてはタンパク質は積極的に摂っても構わないよっ♪」という意見が優勢なのでしょう。

 

 

 

ここで、この調査の詳細について述べていきますと、まず「タンパク質の種類による効果の差」についてですが、

 

  1. この調査のデータでは、植物性タンパク質で最も高い効果が観察され、次いで乳製品と非乳製品の動物性タンパク質だった。
  2. この評価については、「動物性タンパク質源(特に肉類)が、健康に良くない影響を与える可能性がある」と考えられる。 当然ながら、 ソーセージやベーコンなどの加工肉製品が健康に悪影響を与えるものの、 それ以外の牛肉や豚肉といった赤身肉や 鶏肉については、 良質なものを選べば問題はないと思われる。
  3. 植物性タンパク質を積極的に摂取する人は、健康的な生活習慣を送る人が多く、動物性タンパク質を積極的に摂取する人よりも、健康面で良い影響が出やすいのだと思われる。
  4. また、多くの植物性タンパク質は、タンパク質のほか、食物繊維や微量栄養素、その他の植物性栄養素を豊富に含んでいることも多く、それが健康的な老化につながっている可能性がある。

 

植物性タンパク質を意識すれば、食物繊維やらビタミン・ミネラルやらも同時に摂りますので、有利な結果が出やすいかもしれません。

そして、研究に参加した48,762名のうち、「健康的な老化の基準」をすべて満たしたのはわずか7.6%しかいなく、そもそも、高齢になってから本当に健康でいられる人は、ほんの一握りなのかもしれません。このデータを見ていくと、 歳をとっても問題が発生しにくいのは「記憶の問題」で、次に「 メンタルヘルスの問題」「慢性疾患」と続くそうです。反対に、 最も歳をとって発生しやすいのが「身体機能の問題」のようで、たとえば、階段の昇り降りができなくなることが、健康的な老化における、一番の問題なのだそうです。つまり、 普段から運動をしていない人ほど、歳をとってから健康的な老化の基準を満たせなくなるので、そういった意味では、「とにかくタンパク質を摂る!」ということが大切なのですね☆

あくまでアメリカ人から得られたデータなので、日本人にそのままあてはまるかはわかりません。
とはいえ、年齢を重ねていくごとに吸収率が悪くなるのもありますし、意識してたくさん摂っていった方が良きかもしれません。

 

 

【参考文献】
[Dietary protein intake in midlife in relation to healthy aging – results from the prospective Nurses’ Health Study cohort]

 

 

 

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