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ネガティブな感情を打ち負かす戦略『シチュエーション・セレクション』について

ちょっとした嫌なこと、たとえば、心ない人たちからの行動によってネガティブな感情に襲われることがあります。

そうした中で、メンタルがヘコんでしまう人もいますが、タフネスな人もいるわけです。
単純に強靭な精神の持ち主であれば問題ないのですが、たいていの人はネガティブな感情に心が折れてしまうものです。

後悔や自責の念、周囲からの誹謗中傷などは、上手に処理しないと人生を暗くさせてしまいますね…。

 

今回は、ネガティブな感情を上手に調整して打ち負かす『シチュエーション・セレクション』という戦略について解説をしていきます。

前回のブログで書きましたが、心の傷は速やかに対処した方が良いです。
その適切な方法の1つに、今回の戦略が効果的である可能性があります。

方法には各々の好みがありますので、ひとまずは参考にしてみてください!

 

 

辛い時こそ楽しい計画を立てる

 

これは2017年に公開されたシェフィールド大学の論文で、レジリエンスが高い人の特徴を調べたという研究です。

最初の実験は301名の男女を対象に、普段から「シチュエーション・セレクション」を使ってるかどうかを調べ、その上で、ネガティブな感情やうつ症状との相関関係をチェックしました。そうすると「シチュエーション・セレクション」を使うことで、ネガティブな感情の耐性が劇的に強くなることがわかったようです。

 

そもそも、この「シチュエーション・セレクション」という戦略とはなんなのでしょうか?

これは至ってシンプルで、簡単に言うと「嫌なことがあったら、楽しい計画を立てよう!」という、たまに聞くようなありふれた戦略です。「平日は仕事でつまらないけど、休日は○○へ行くんだ~~♪」みたいに、これを意識して立てていくことで、ネガティブな感情を打ち負かすことができるのです。

これだけ聞くと、ありきたりで普通な戦略なのですが、シチュエーション・セレクションを上手に実践できる人が意外と少ないものです。
この研究でも、約半数以上が以下のように答えているようです。特に感情に敏感な人は、シチュエーション・セレクションを忘れてしまう傾向が強いそうです。

 

  • そのまま感情を押し殺す、こらえる
  • ネガティブな感情から目をそらそうとする
  • 他者からのアドバイスを受け身で従う

 

この論文では、シチュエーション・セレクションを忘れてしまわないようにする方法もキチンと調べてくれています。

2つめの実験は125名の男女を対象に、そのうち半数には以下の言葉を3回ほど唱えてもらったそうです。

 

『もし嫌な状況になったら、私は自分の気分が良くなるような活動を選ぶか、または気分を悪くするような活動を避ける!』

 

忘れそうになる前に、事前に行動を決めておく方法ですが、けっこうな好成績を出していたようです。

シチュエーション・セレクションを取り入れたグループほど前向きになり、その影響が1週間経ってもしばらく継続したそうです。当然ながら、この効果は感情に敏感な人ほど効果が高かったそうです。

 

 

 

 

簡単な方法ほど、意外と忘れがちですよね。

自分が設定した楽しいことが後に待っているほど、今の辛い現状も割と乗り越えられるものです。
自力で解決できるものなら、早めに解決した方が良いでしょうが、避けられないものに関してはシチュエーション・セレクションで切り抜けるのが良いですね!

ワクワクすることが待っているのなら、平気で乗り越えられるますよ☆

 

 

【参考文献】

[Situation selection is a particularly effective emotion regulation strategy for people who need help regulating their emotions]

 

 

 

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