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【疑問】タンパク質の種類によって筋肉の付き方に差が生まれるのか?

筋肉を育てるためには、当然ながらタンパク質は必須です。
それはそうとして、いままで良くわかっていなかった『タンパク質の種類によって筋肉の付き方に差が生まれるのか?』という問題があります。

植物性タンパク質(大豆やエンドウ豆)の多くは、動物性タンパク質(肉や魚)よりアミノ酸が低く、消化が悪いのがネック。なので、それを考えると動物性タンパク質が有利と考えるのが妥当だと思います。

果たして、真相はどうなのでしょうか?

 

 

タンパク質の種類による筋肉への影響

 

これは2021年に出たメタ分析でして、若年者(18~25歳)および高齢者(60歳以上)を対象とした27件の対照試験を総括し、大きな結論を導いたものとなっております。

タンパク質の種類によって、以下の3つの結果に差が生じるかを調査しております。

 

  1. 運動をしない状態で8時間後の筋タンパク質合成(≒ 筋肉の増加しやすさ)の変化
  2. 筋トレしてから24時間後の筋タンパク質合成の変化
  3. 筋トレを6週間以上にわたっておこなった際の除脂肪体重(≒ 筋肉量)の変化

 

以上の要点を調査するにあたり、研究チームは、以下の判断基準のもとに各タンパク源の質を高いものと低いものに分類しております。いずれも、タンパク質の品質を評価する定番の基準となっております。

 

  • 必須アミノ酸量
  • ロイシン量
  • 制限EAA量(人間が必要なアミノ酸の量に対してどの必須アミノ酸の含有量が最も少ないか)
  • 非必須アミノ酸量
  • 消化可能必須アミノ酸スコア(DIAAS)

 

そして、対象となった試験のほとんどが、以下のタンパク源です。

 

  • ホエイプロテイン
  • カゼインプロテイン
  • ミルクプロテイン
  • ビーフプロテイン
  • ソイプロテイン

 

分析していった結果、以下のようになりました。

 

  1. 運動をしない場合、高齢者だと高品質タンパク質は、低品質タンパク質よりも筋タンパク質合成を増加させたものの、若年者では増加しなかった
  2. 筋トレの後だと、若年者も高齢者も、高品質タンパク質のほうが低品質タンパク質よりも筋タンパク質合成を増加させた
  3. 6週間以上の筋トレと組み合わせた場合は、タンパク源の違いによる筋肉量への影響はほぼ見られなかった。高品質タンパク質による筋力向上の促進は、両年齢層を合わせて評価した場合のみであり、年齢別で比較すると、その差に統計的な有意はなかった

 

まとめると、タンパク源の品質は長期的な筋肉の成長にはさほど影響しない可能性があるという結論となったようです。筋トレ直後で高品質なタンパク質は筋タンパク質合成は増加してるけど、6週間以上なら筋トレで差が生じないのは不思議ですね。。。

 

 

 

 

この分析で考えられることは、除脂肪体重(≒筋肉量)には筋肉だけでなく水分やグリコーゲン、すべての臓器の重さが含まれています。
なので、除脂肪体重が変化しないのに筋肉量が変化することがあるし、その反対も起こり得ます。そういったことも念頭に置いておく必要がありますね。

また、筋肉量を増やすためには、筋タンパク質合成量と分解量のバランスのほうが重要です。
長期間にわたって「分解よりも合成が大きい状態」のバランスを維持する必要があるため、短期的に筋タンパク質合成が増えたからといって、長期的な合成と分解のバランスは予測できません。

長期的に見て筋肉を育てていきたいなら、「大豆が良いのか肉が良いのか…」を意識するよりも、タンパク質の摂取量と合成と分解のバランスに重きを置いた方が良さげですね☆

 

 

【参考文献】
[Protein Source and Quality for Skeletal Muscle Anabolism in Young and Older Adults: A Systematic Review and Meta-Analysis]

 

 

 

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